31. "Try a little experiment" (Slight Return)

そうそう、続きを書かなくてはね。
実はあれから少し動きがあったんですよ。それで色々考えることが増えてしまったのです。というのは私がSecond Life内でお仕事をしている某所のオーナーがmesh headを導入したいので相談したいと。でそこいらをどうするかについて、やはりそのオーナーと関係がある友人のDJと無責任に「あいつのシェイプこうっしょ?」とか「いや、こうだべ?」といったようなことを、本人がそこにいないのをいいことにくっちゃべっていましてね。
ともあれ本題に戻りましょうね。

さて、私の普段使うことのない、ある種の撮影用アバターから「こんな顔、私の顔じゃない」とばかりに、無言の、けれど雄弁な抗議を受けてしまった私。勢い余ってね、LelutkaのHeadを仕入れてしまいました。
LelutkaというBrandは、私の中では「あまりバランス取りがうまくない髪屋」というイメージしかなかったのですが、mesh headの普及に大きな力を持ったメーカーであり、Bento Head戦線にもいちはやく名乗りを上げた、言ってみればこの業界の老舗です。私も過去に実は数度デモを持ち帰って研究したことがあります。
このメーカーの作風を私なりに列挙してみると、まず目を引くのは、正面から見て、閉じたときに波打った形が強調された造形の唇と、深く、鋭いエッジを描いている、三角形が強調されがちなLip Cleft(鼻から上唇へ伸びる谷間)。それから茶目っ気がないわけでもなさそうだけれど、きつい印象を残す吊り気味な目元。それと対象的な柔らかいライン取りが似合いそうな頬。
内蔵スキンがGlam Affairであったりすることからも、最初からMaitreya Lara Bodyとの連携を大きく意識した作りや販売戦略も印象的でした。
このあたりの印象をもう少し深く追っていくと、口元は横顔を見た際に強烈な印象を残すいっそアンリアルなと言ってもいい口元が多いCatWaに対して、むしろ横から見ると平べったい印象を残す唇をしています。実際にLelutka使いで、「ああ、これは失敗しちゃったね......」という印象のアバって、この唇の膨らみ感のなさを強調してしまったようなスキンやメイクになっていることが多い感じ。反面正面から見ると、波打った造形が印象に強く残る唇なわけで、ここをどう捌くかで顔の印象が大きく変わりそうです。
目元は実際触ってみると、CatWaやLaqに見られるような、目頭が大きく下がったような不自然さは感じられないものの、目尻の上下に対してほとんどシェイプが効かないので、吊り目気味な造形を強いられることがちょっと個人的には減点材料。まぶたや涙袋、眉毛まで総動員で目の印象をコントロールしていくことがポイントになりそうです。
頬の輪郭は、強いエッジを感じるCatWa系と較べて、捌きやすそうなラインをしています。反面、目元のきつい印象とのバランスをどう取るか。それからこの部分に関して感じたのは、頬のアニメへの追随が自然なことでしょうか。内蔵されている表情アニメーションもナチュラルで、ともすれば変顔が多く入っているCatWa系と比べると明らかにナチュラルでフェミニンな表情を作ります。
こういったポイントを踏まえて、自分なりに練ってみたのがこれ。

ちょっとラテン欧州顔な感じになったのですが、どうもLelutkaってフレンチやスパニッシュ顔と相性がよさそうな。
Headはこの8月に発売された新ラインナップから、"Greel"というモデルを用いています。
スキンは困ったときのINSOL頼みということで、このメーカー唯一のLelutka用スキンである"Liv"という、少しエルフ顔っぽいものを使ってみました。目は付属品を。髪はMagikaのロングヘアを使っています。

自分なりの留意点としては、真顔な状態での顔立ちのよさは追わずに、表情アニメーションの素性のよさを最大限利用して、女性らしい愛嬌と茶目っ気を引き出せないかな、といったところ。造形的に目の印象がきつめなのはどうにもならないので、その分目の表情の変化で勝負しています。なので、敢えて表情アニメーションを動かしっぱなしでシェイプをいじっています。

横顔。ことさらにクールな美人顔を狙わなかった分、割とそこいらにいそうな女子の感じが出ているといいかなと。
もう少し髪が自然に流れてくれるといのですが、そこはまあご愛嬌ということでしょうか。
こうして見ると、造形の強烈なクセがどこかに出てしまうCatWa系と較べて、好みにさえはまれば、むしろこちらのほうがつかいこなしやすい部分すら見受けられます。

今回改めて実験した結果、Lelutkaのヘッドを運用する場合に注意したいのが、CatWa系と較べて、メイクを後載せできる余地が低いこと。特にほくろなどを足して使う場合は、メイクはほぼ諦めることになります。このあたりがやはり運用を難しくしてしまうのかなあ。
そんな形で、今回の冒険は落着したのですが、次は冒頭の挿話に出てきた某オーナーのmesh head導入という課題が待ち受けています。私とmesh headの冒険はまだしばらく続きそうですね。


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