17. "a observation"

行きつくところは観察力。
いかに自分や他人を注意を払って見ているか。結局はそこに行きつきます。
"ひと"という存在が好きならそれに越したことはないんですが、そうでなくても、多分にネガティヴな意味合いではあるにせよ、観察力というものは働きます。現に傑出した作品を残した肖像画家には、案外人間嫌いが多かったりして。ええ、本当ですよ。

例えばSecond Lifeという世界は、我々の現実社会と比べても格段にひとを扱うアートが多い。さまざまな仕様上の理由から、それだけで題材になりうる景観の類があまりにも少ない、ということもあるわけですが。
恐らく"Second Lifeのアンセル・アダムズ"だけは生まれないでしょう。これは賭けてもいいくらいに。けれども、"Second Lifeのアヴェドンやヘルムート・ニュートン"はまさに今これを読んでいるあなたかもしれない。そんなことを考えながらキーボードをたたいています。
アバターを注意を払って見れば、実は同じ表情をするアバターというのは、同一人物が所持する別アカウントにしかいない、ということにいつか気付くはずなのです。
それから、"mesh headはsystem headと異なって表情がない云々"としたり顔で言う向きは結構いるのですが、彼ら彼女らは恐らく根本的に観察力が欠けている。私はそう思っています。刹那に移り変わりゆく表情は、どちらにもちゃんとあるのですよ。

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