14. "A Temptation from High-Key"

最近Second Life内で、私について、「バカの一つ覚えみたいに白飛びした絵を撮ってるやつ」のように言われていたのを耳にしまして、まあ世間的にはそんなもんかなと。実際SLという場所はローキー方向で、コントラストをバキバキにしたような絵柄が受ける傾向は確かにあります。歯切れがよく感じるのでしょうね、ああいった絵は。

今この雑文を書いているのは2017年5月22日の黄昏やや手前。その12時間ほど前に、"M"という女流ビジュアルクリエイターと話していたのですが、モデルへの愛のありようですとか、彼女が最近撮っているモデルの魅力についてですとか、そういう話をしつつ、彼女の時間を潰してしまったので、申し訳ないところなのですけれども、そういったお話の折に、私が最近ハイキーなものを極端に増やし気味にしている意図について、彼女に話したのです。
ハイキーな絵というのは、傍で考えるほど実は簡単ではないんですけれども、そこいらはもう作品で語るしかない。
それでも手がかりめいたことを書くと、ローキーな絵というのは、暗い、というだけであるドラマを喚起させます。ハイキーな絵というのはそれと比較してみると、一見口当たりがいいだけのように見えて、実は見る側により想像力を要求するところがあります。 そこに空白のまま投げ出された行間を読むような、そうしたアモスフェアを嗅ぎ取る想像力が。

個人的には優劣ではなく、どちらも描けるようにありたい。
強いていうとSecond Life的事情を加味して言えば、ローキーで撮る場合、影を投影するシェーダーの仕様が粗すぎて、どうにも綺麗にまとまらないときがある、というところもあるのですが。
そのようなわけで、しばらくのあいだ、「バカの一つ覚え」でもしていましょう。「虚仮の一念」とも言いますし。座禅でもしているような気持ちで。

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